こちらは先週末から一気に寒くなり、秋の気配をむんむんと感じます。
OISEでの二週目の授業が終わり、登録する授業も決まったので報告します。色々と悩んだのですが、今学期は正規の授業は二つのみとしました。
まず授業登録のシステムを説明すると、こちらでは一学期に最大四つまで授業をとることが出来ます。ただ、その場合だと次の学期は必然的に三つまでしか登録出来ません。つまり秋と冬の二つの学期で最大七つまで登録できるということです。
ただ、実際のところ、四つ授業を取ると相当しんどく、ネイティブの学生でもかなり厳しいようです。三つで十分キツく、二つはぼちぼちというところでしょうか。
僕のコースは必修は一つだけで、MEd(プロフェッショナル向けの修士)の学生は自分のコースから必修を含め五つ、その他どのコースからでも自由に五つ選んで履修することで卒業出来ます。MA(アカデミック向け)の学生だと授業は六つのみで、授業の代わりに修論の執筆が卒業要件に加わります。
ちなみに僕はMEdの学生なのですが、MAへの転向を考えています。
MAへの転向のためには授業を六つ取り終わる前に手続きを終える必要があるらしく、そのため秋冬は取る授業を五つ(秋二つ、冬三つ)としました。もし手続きに手間取って時間がかかっても希望が残るようにしています。
このMAへの転向に優先順位を高く設定しつつ、秋冬の目標などを考えて履修する授業を決めました。秋に履修するのはCurrent Issues in Teacher Educationという授業と、まさかの統計。数字が嫌いなので統計は迷ったのですが、ここらへん押さえるかどうかで当然出来る研究の幅が全然違うと思いますし、結局取ることにしました。研究手法についての授業はかなり盛りだくさんで、様々なものを履修出来ます。研究手法はやはり大学院にいる時にしっかりと指導してもらうのが一番だと思うので、正規で履修するか潜るか(交渉したら潜らしてくれる教授が多いみたいです)はわかりませんが、今後も一学期に一つは勉強していくと思います。
今学期に関しては正規の履修登録をしました。というのもMAへの転向の際にこの手の授業をとっておくと有利に進むと聞いたからです。SPSSとしっかりとお友達になりたいと思います。
さて、もう一方のCurrent Issues in Teacher Educationの方ですが、 こちらは入学前から履修したいと思っていた授業だったので今から楽しみです。名前の通り、教師教育について様々なトピックを扱う授業なので、今後の方向性を決める上でも非常に役立つと思い、履修しました。課題も自分が経験した教師教育プログラムの批判的分析というものと学期末のテーマ自由のエッセイの二つのみなのでなんとかやれそうです。ただ、分量は恐ろしく多いですが。最初の課題は二週間後に提出なのでもうさっそく考え始めています。また、成績には関係ないのですが毎回一人もしくはグループでの学生のプレゼンが行われます。別にやらなくても良かったのですが、せっかくの機会のなので日本の教師教育についてプレゼンすることにしました。内容は考え中。
実はこの授業の教授には長くお世話になる可能性が高いと思い、ちゃんとアピールしておかないとな、というのもプレゼンに挑戦する理由の一つだったりします。ディスカッションにはまだ英語力的に参加しにくいので、思いっきり準備して実力を遺憾無く発揮出来る場を自分で設定しました。MAへの転向後の論文作成の時の指導者になって頂けるように働きかけたいと思います。
基本的に文献を読み込んだりするのはこの授業のみなので、授業で提示される課題文献にとどまらず、教授に質問しながらどんどん自分で学びを深めていくつもりです。既に初回授業次に渡されたシラバスには膨大な文献リストが載っているのでそれも助けになります。また、課題のエッセイのでは日本の教師教育について扱うつもりなので、そこで必然的に日本の様々な文脈も理解していくことになるかと思います。
授業については以上の二つなのですが、他にも少し考えていることがあります。
こちらに来て感じたのは、自分が持っている情報の少なさ。知り合いもいない中、一人で来たので当然ですが、やはり情報が得にくいことは大学院という貴重な機会を最大限楽しむ上では致命的です。ネットの情報も整理されていないことが多く、後から「え、そんな面白そうなのあったの?」と知ることが多かったのが九月の最初の二週間でした。
なので、秋の一つの目標をネットワークの構築にしました。
自分が興味があるものごとの情報が無理に手を伸ばさなくても勝手に入ってくるようにしたいと思います。そのために学部が開く色々なオリエンテーションや交流イベントに顔を出し、いろんな人と出会い、情報を得たいと思っています。
また、そのための一つの手段として、そしてそれ自体が貴重な学びの機会でもあるのですが、積極的にOISEが開くワークショップに参加する予定です。OISEはそこで学ぶ人たちに対して多くのワークショップを提供しており、すべてが無料で受けられます(これもホームページを漁っていて偶然見つけるまで知らなかった)。週に一度は何かしらのワークショップが開かれているので、なるべく多く参加しようと思っています。連続ワークショップの形式をとるものもあり、授業と同じ感覚で受けられそうです。とりあえず、来週月曜日にはSocial Justice and Equity Leadership in Schools: Race, Power, and Privilegeという五週間連続のワークショップが始まるので今から楽しみです。日本ではなかなか学べないことですし、この機会に見聞を広めたいです。
また、いつまでも英語力の低さを足かせにしている場合ではないので、秋冬は英語力の向上にも対策を打っていきます。正直なところ、授業に出て頑張っていれば自然と英語力は上がるので、あくまでサポートですが。ただ、オリエンテーションで話を聞いたところ、大学院生向けの英語のプログラムはトロント大学の教授が実際に大学院で勉強する留学生を対象に調査をした上で分析を行い、効率良く授業でのパフォーマンスを高められるようにプログラムを設計したとのことで、今の自分にはためになりそうです。六週連続で、それぞれの月に開講するので、まずは会話のものを一つ、次にライティングを一つ、という感じで少しずつやっていきます。
トロント大学、そしてOISEは学生に多様な機会を提供してくれます。ただ、それをどうアレンジして自分の目的の達成のために役立てるかは学生それぞれの戦略次第。しっかりと考えて、この貴重な留学の機会を最大化していきたいと思います。
今日はこの辺で。